「地域の子ども」として育つ豊田の小学生
こんにちは!愛知県豊田市で子育てをしている二児の母です。
わが家の子どもたちが小学校に入学したとき、まず驚いたのは、豊田市では「小学生」は「地域の子ども」という意識が地域全体に大人にも子どもにも浸透しているということでした。
私が豊田市で暮らす地区では、小学校に入学すると、子どもたちは「通学団」で登校を始めます。
わが家の子どもたちが小学校に入学したとき、私が最初に驚いたのはこの「通学団」の存在。
黄色い帽子をかぶって並んで登校する姿はとってもかわいく、地域の大人たちがあちこちで立って見守ってくれている。しかも、こども会にも自然に参加する流れがあり、「地域全体で子どもを見守る文化」が息づいているのを感じました。
こども会に入ると、地域の行事や役割がぐっと身近になり、保護者同士のつながりも生まれます。私自身も、我が子の同級生のお母さんたちから「○○ちゃんのママですよね?何かあったら言ってくださいね」と声をかけてもらい、「この地域の一員なんだ」と実感しました。

子どもを通じて、私も地域の一員に
こども会と通学団が生む“地域のつながり”は豊田市で小学生の子育てをする親には大きなものです。それが良いものと感じるか窮屈と感じるかは個人や地域の差があるかもしれません。
豊田市内の中でも、こども会や通学団の活動は地域によって差があります。現在は活動していない地域も多くあることも聞いています。
私の住んでいるエリアでは、小学校入学を機に地域との関わりが一気に深くなりました。
それまでは私立の幼稚園にバス通園していたこともあり、地域の回覧板で行事の存在を知っても、“お客さん”のような立場で見ている感覚がありました。
ですが、小学生になると、子ども会の役員の順番が回ってきたり、地域の夏祭りで運営に関わったりと、「参加者」から「運営者」へと立場が変わっていきます。
この経験を通じて、地域の人たちと直接会話する機会が増え、暮らしの中に“人とのつながり”が生まれました。最初は戸惑いもありましたが、子どもが地域に溶け込んでいく姿を見ると、親としても前向きな気持ちになります。

“地域の子ども”だからこその温かさと難しさ
豊田市で子育てをしていて、ありがたいなと思うのは、「地域の目」があることです。毎朝の通学路、下校時の交差点、夕方の公園──大人たちのあたたかい視線が子どもたちを包んでいます。
でも、正直なところ、この“地域の目”がプレッシャーに感じることもあります。たとえば、もし我が子が不登校になったら?登校班に遅れてばかりだったら?つい周囲の視線を気にしてしまいそうになる自分もいます。だからこそ、「見守る」ことと「監視」の線引き、そして、子どもを取り巻く大人の“まなざし”の質が大切なんだなと感じます。
安心できる環境であり、子ども達の「ふるさと」への帰属意識、誇りも感じます。同時に、大人として子どもたちに息苦しさを感じさせてはいけないと思うこともあります。
学校区だけでなく、中学校区まで一体感がある豊田市では、子ども同士も保護者同士も長く関係が続きます。
それが大きな安心にもなりますが、時に「孤立しづらい=目立ちやすい」環境にもなるでしょう。
だからこそ、地域との関係は程よい距離感を保つことも大事だと感じています。

地元ではないママが気づく豊田の“人”のあたたかさ
私は関東の新興住宅地で育ちました。
教育熱心な地域で、最新の設備を誇る新設の小学校に通っていましたが、都会によくある“人”の関係には難しさがありました。
豊田市の小学校で子どもたちが先生や友達とのびのび過ごしている様子を見ると、「これってすごいことだな」と思います。放課後の校庭で楽しそうに遊び、通学路を地域のボランティアの方々が見守ってくれる。
設備より“人のつながり”があることが、子どもたちにとっての安心なんだと実感します。
豊田市の小学校に通うわが子が感じる「楽しさ」は私が都会の小学校で感じていた「楽しさ」とは少し違うものです。毎日楽しそうに給食や休み時間の話をしてくれる姿を見て「なんて幸せな小学校生活だろう」と心から思います。

豊田で子育てできることへの感謝
正直、豊田市で子育てをする中で、大変なことや受け入れ難いことも実際はあります。
それに、最初は戸惑うことが県外出身の私たち夫婦にはたくさんありました。地元特有のルールや空気感がわからず、緊張した場面もたくさんありました。
でも、自分たち自身も地域や学校に少しずつ関わることで、“地域の力”に気づき、地域の学校の良さを知ることができました。
豊田市での子育ては、私にとってたくさんの発見と学びがあります。地域の人が見守ってくれること、子どもたちの育ちを支える“しくみ”が自然とできあがっていること。
「とよたの子育て、おもしろい!」は、そんな等身大の子育ての記録を、これからも綴っていきます。


\豊田の子育てもっと知りたい!/
県外から来た主婦が「豊田のここが好き!」を発信。
*2011年から豊田在住
*関東出身ママ
*写真と料理と語学が趣味