英語の勉強したい。トーストマスターズって何だろう?
1年前の夏に、「英語の勉強したいな。」と思ってインターネットでたまたま見つけた「豊田フレンドシップトーストマスターズクラブ」。英語の勉強は中高時代に文法を中心に真面目に勉強し、高校卒業時にTOEICが600点ちょっとだった気がしますが、それから全く更新していません。色々なきっかけで、今の生活をしながら少しでも何か学べたら…と思って、英語の勉強を始めようと思ったところでした。
トーストマスターズというのは、アメリカに本部がある世界的には大きな組織みたいで、「もしかして、変な宗教みたいだったらどうしよう?」と思いつつ、「体験は3回まで無料。」と書いてあったので、まずは参加してみました!
スピーチって何?よく分からない人は”TED”を観てみよう。
トーストマスターズは、「スピーチ」「パブリックスピーキング」をメンバー内で学び合うようで、「えっ?スピーチ?英会話と違うの?」とよく分からないまま参加。ただ、私はTEDのスピーチを観るのが好きで、「これがスピーチか。大勢の前でも、自分のアイディアを明確に伝えられるようになるのが、スピーチなのね。」と理解し、ただの英会話サークルではなく、トーストマスターズに興味を持ちました。
豊田市にあるトーストマスターズ(豊田フレンドシップトーストマスターズ)の例会について
「例会」と呼ばれる月1回のミーティングは土曜日の夕方。最初の回の時は、私の他に2人のインドとカンボジアからの外国人留学生の学生さんがゲストとして来ていました(体験に来た人は「ゲスト」と呼ばれる)。色々な人が、この会のことは気になって見学に来ている様子。
豊田フレンドシップトーストマスターズクラブの例会はどんな感じ?
例会では、クラブの会長とその日の司会(Toastmaster of the dayと言うらしい)の人が会を進めます。「今年の夏は暑いですね!皆さんお元気ですか?」みたいな感じで。それから、 ”One minutes talk” ゲストもメンバーもみんな一言(1分)話します。”Hello, everyone. I’m~~~. Recently I ~~~.”みたいな。
ただ英語でおしゃべりする感じではなく、プログラムに沿って進められる。
例会のプログラムはほぼ決まっていて、プログラムが印刷され配られます。時間通りに進められるように、司会の人も上手に進行しています。
それと、トーストマスターズでは、スピーチに重きを置いているので、もちろん「発音」とか「文法」はすごく大事なのですが、私が一番驚いたのは「時間管理」でした。”Timer”と呼ばれる人が始まる前にそれぞれのタイムルールについて説明し、スピーチ中も時間を計って「もうすぐタイプオーバーですよ。」(声には出さない)と赤い旗をちらっと見せて教えてくれます。
私は、この「赤」を見ると、「わっ!どうしよう!!」とパニックになってしまいます苦笑 前に、ベテランのメンバーの方が旗が出た瞬間、”In my conclusion, “と即座にスピーチの内容を「結論」にシフトさせ、終わらせてたのを見て、びっくり。いつかこんな風になれるんでしょうか。英語で、話すことはもちろん、起承転結で面白いオチをつけてなんて話せない自分は、時間内で話をふくらませ、ちゃんとポジティブに終わらせていくメンバーの皆さんの姿には毎回憧れてしまいます。
テーブルトピックは楽しい質問に即興スピーチで答えます
例会の中では、「テーブルトピックスピーチ」と「発表スピーチ」「フィードバック」の3つのセッションがメインです。
「テーブルトピック」は、その日のテーブルトピックマスターがけっこう面白い質問を考えてきてくれるので、当てられた人は1分から2分30秒以内でその質問に答えます。質問は、「子どもの頃の夢は?」や「好きな食べ物は?」「自然災害の中でもあなたが最も恐れるものは?」等、どれも答えやすいもの。私はこのテーブルトピックが好きです。答える時はちょっとドキドキしちゃうけど、即興スピーチは勉強になるし、みんなの色んな体験談なども登場することがあり、笑ったり、しんみりしたり、人間味あふれるちょっとした時間です。
準備スピーチは、入会したメンバーが成長できる一番の学びの場
準備スピーチ(英語では、”Prepared speech=準備スピーチ”と言います。)は、3人~4人のメンバーがスピーチをします。トーストマスターズクラブには世界共通のカリキュラムがあって、最初は誰もが「自己紹介」のスピーチをしますが、それからはそれぞれのコースによって、スピーチの目的や学ぶべきポイントなどがあります。
4分半から7分半くらいのスピーチである場合が多く、発表する時は紙を見ずに自然に話す人がほとんどですが、私はチラチラ紙を見ています苦笑 かなり練習して暗記して来る人や、話す内容を決めて、あとは即興でスラスラと話せる人もいるみたいです。
フィードバックで次の目標が明確になる。仲間からのアドバイスを受けられる”Evaluation”
スピーチの後には、”Evaluation”と言って、そのスピーチを「評価」する時間があります。各スピーカーには、”Evaluator”がいて、そのスピーチがどんな風に良かったかみんなの前でEvaluation Speechをします。「最初の部分がインパクトがあって良かった。引きつけられた。」とか「声の大きさやジェスチャーが分かりやすくて聞きやすい。」など、スピーチの最初から最後までしっかり聴いて、そのスピーチがどんなものだったか話をします。フィードバックなので、「今度のスピーチの時には、この部分は気をつけたらもっと良いかも!」みたいな改善点を言ってもらえるので、英会話サークルとはここが大きな違いだと感じました。
英会話スクールなら、自分の英語や話し方のどこを良くしたら良いか伝えてくれるところもありますが、サークルのような、仲間と学び合うところではそれはなかなか難しいですよね。声の大きさやアイコンタクトのことを言われることもあれば、英文法や語彙について言われることもあります。すごく勉強になります。私は前に、”Challenge”という単語を動詞としては他動詞である、ということを知らず、”I want to challenge~~ .”と使っていたら、”I challenge myself~~”としなければいけないと教えて頂き、きっと伝わってしまってきてたんだろうけど、こうやって教えてもらわなければ一生、きっと自分の子どもにもそのまま教えていただろう、ありがたい!と思いました。
一度、私も自分よりもずっとベテランのメンバーのevaluatorになったことがあり、すごく緊張しました。でも、終わった後に色んな人に「evaluation良かったよ!がんばったね!」と声をかけてもらって、「がんばって良かった~。」と学生の頃のような達成感を感じました。
どうして英語を勉強する?
言葉は「話す」「理解する」ことがまず大事ですよね。だから、単語や文法を勉強します。私は語学が好きで、色んな外国語をちょこちょこかじってきました。豊田市で外国人の友人に恵まれて、この経験がものすごく生かされています。英語に関しては、トーストマスターズに入るまであまり勉強せずに来ました。中高時代に培った英文法の土台が私の全てで、英語圏にはハワイ(日本語でOKだった)の旅行以外行ったことが無いし、豊田市で国際交流の場に参加しても簡単な英語で問題なく過ごすことができました。
でも、いつからか、簡単な事柄だけでなく、もっと複雑な混み入った話でも「ちゃんと伝えたい」「相手の事情も深く理解したい」という気持ちが出てきて、勉強できる場を探していました。
場所と費用。小さな子どものいる私にはちょうどよかった。
今は英語の勉強をトーストマスターズのスピーチを通してしています。こういうきっかけが無いとなかなか主婦になって勉強するのは難しいです。
特に2才と5才の子供がいて、親戚はみんな遠方。トーストマスターズの豊田市のクラブ、豊田フレンドシップトーストマスターズクラブは例会が第3土曜日。費用は、半年で6,000円。(最初に入会金みたいのが2,000円あったような。)月1,000円でこんなに色んなことを学ぶことができるのは本当にありがたい!と思って入会しました。
実際に入会してみて
入会してみると、他の人は私よりももっと皆さん本当にお忙しそうです。英語を使いながら専門的な仕事をバリバリしている人、そういうお仕事からは今は離れているけど各方面で活躍している人達。
例会の間は、けっこうみんな真剣なので、そんなにぺちゃくちゃおしゃべりはしませんが、会の前後や、休憩時間や、スピーチの中に皆さんの人柄が出て、刺激になるし、何よりも参加すると「みんなに会えた。」と安心したりします。家庭のことで頭がいっぱいの私のマインドを広げてくれる月に1回の楽しい会です。
英語力とリーダーシップを学ぶクラブ
誰もがトーストマスターズに入会して期待するのは自分の英語力の向上だと思います。もちろん、「今度スピーチするんだ!」と課題があることで、色んな英語のニュースに興味がいったり、自分の発音の不明確さに気づけたり、良い言い回しが無いか辞書を引いて調べたり、勉強することはできる。
それに、例会で皆さんかアドバイスをもらったり、他の人の英語を聞いて、「そうやって話せばいいのか!」と良いところを真似しようとすることもできます。スピーチの内容からは、その人がどんな風なアイディアを持って、今どんなことに取り組んでいるかを知ることができて、家庭のことで頭がいっぱいだった私は、社会の色んなことを自分以外の視点で考えるきっかけをいつももらっています。
あと、これは、入会してから知ったのですが、トーストマスターズはスピーチと「リーダーシップ」を学ぶ場らしく、メンバーの色んな役割を大切にしているようです。「今度スピーチやります。」と手を挙げたり、会費を集めたり、司会をしたり、スピーチの時間を計ったり、体験希望のゲストと連絡を取ったり、そういう色んな役割をみんなが受け持って、うまく協力し合ってるのが新鮮でした。
よく誰か働き者がつい色んなことを背負って疲れるまで張り切ってやってしまいがちですが、この会はミーティングでもしっかり意見を出し合ったり、問題があったら遠慮せずに話し合ったり、陰でコソコソしてないのが印象的でした。どこの団体やコミュニティ、社会もこんな風に風通しが良くなるといいなぁ~と思いました。まあ、これがきっと「リーダーシップ」の効果なのでしょうね。
メンバーはどんな感じの人たち?
入会する前は誰でもそのクラブには、どんな人がいるのかちょっと心配ですよね。豊田のクラブのメンバーは、世代も性別も英語学習の背景もまさに多様。
初めて私が参加した時は、自分の母と同じくらいのメンバーの方が少し難しい内容のスピーチをしていて、まさにアウンサンスーチーさんの歴史的スピーチを聴いているようで、興奮し、帰省した時に母に話しました。それからも、メンバー皆さんのスピーチは、流暢な英語はもちろん、「内容」がこの場だけに留めていくのがもったいないくらい色々な気づきをくれるものが多く、「今日参加できて良かった~。」と帰り道にしみじみ感じます。他の人が考えるスピーチは、私がどう考えてもきっと話すことのできない内容の深いものであり、すごく価値のあるもの。ここが、みんなで一つのテキストをただ一緒に読む英語のレッスンとは違う特別な部分なのかなと思います。
こういう色んな人の思いや考えに触れることは、普段なかなか出来ないし、英語でそういう機会を持つことで、外国の人と話す時にもより前よりも深く色んなことについて話ができるようになった気がします。
会には学生さんが来ることもあれば、仕事をしている人、主婦、仕事を退職している人、色んな人がいます。年齢も幅が本当に広い!男女比は、同じくらい。この多様性を大事にしているからか、色々な人を受け入れる温かさがあって、夫が土曜に仕事や用事のある時は、娘達を連れて行ったことも何度かありますが、温かく受け入れてもらい、5才の娘は「また英語のスピーチの会、行きたい。」とよく言っています。
興味のある人は見学に行ってみよう
トーストマスターズは世界中にあるみたいです。youtubeとかで検索すると、アメリカやインドのトーストマスターズの例会の様子がよく出てきます。
英語を勉強したい人はもちろん、少し知り合いが欲しい人とか、新しいことに挑戦してみたい人は、よく行く駅のそばや自宅のそばにクラブが無いかトーストマスターズ日本のサイトで検索してみると良いと思います。
豊田フレンドシップトーストマスターズクラブの詳細
場所 | 豊田市若宮町1−57−1 T-FACE9階 とよた市民活動センター(愛知環状鉄道 新豊田駅から徒歩5分、名鉄 豊田市駅から徒歩3分) |
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日時 | 第3土曜日(月1回) 午後2時30分 ~ 午後5時頃迄 |
会費 | 入会金2,000円 会費6,000円/6ヶ月 |
豊田フレンドシップトーストマスターズクラブHP | https://8996.toastmastersclubs.org/ |
トーストマスターズ本部HP | https://www.toastmasters.org/ |
よく聞かれる質問
英語力はどれくらいだと参加できる? | 英検2級・TOEIC500点以上の英語力であれば参加しやすい。 |
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何歳以上? | 18歳以上でコミュニケーションスキルやリーダーシップスキルに興味があれば、スキル、職業などに関わらず、入会可能。 |
注意することは? | ビジネスの宣伝目的、宗教などの勧誘目的などでの入会はダメ。 |
体験はできる? | 無料体験が3回まで可能。 |
どうやって連絡すればいい? | toyotafriendshiptmc※gmail.com ※をアットマークにして送信。担当者が連絡してくれるので、興味のある人はメールしてみましょう。 |